鉛筆工房見学・鉛筆印刷版(2)
鉛筆工房見学・鉛筆印刷版(1)の続きです。
■2つの印刷方法
前回エントリーでも触れましたが、下塗りを済ませた鉛筆にイラストなどを印刷する方法には、2つの方法があるそうです。ひとつは、「ドライオフ印刷」。略して「印刷」。もう一つは、「フィルム転写」。略するときは「転写」となります。
2つの長所・短所を桐野鉛筆製作所の桐野さんに教えていただいたので、サンプルも交えつつご紹介。(サンプルはいずれも非コーリン鉛筆社製)
そういえばむか~し、チューインガムのおまけで、こすると紙や筆箱にキャラクター絵がくっつくシールがありましたねぇ。あれも転写ですよね。(と言えば、フィルム転写がイメージしやすいかな?)…調べると、今もあるそうです。
■ドライオフ印刷
(長所)
・大量生産が可能(3~5万本/日)※機械セットアップ済みにて
・低コスト
・小回りが利く
・1952年からの伝統があるためノウハウが確立されている
(短所)
・印刷色数に制限がある(下地の色を覗き、+特色5色まで)
→機械参照
ただし最近は転写に対抗するためCMYKを利用した
カラー分解(網点利用)で多色表現化
↓平面的な絵柄になる(非網点の場合)
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・・
■フィルム転写
(長所)
・印刷色数に制限がない
(短所)
・大量生産は不可能(1~1.5万本/日)※機械セットアップ済みにて
・高コスト(フィルムも高価)、立会費もかかる(≠関東)
・小回りが利かない
・1995年からと歴史が浅く発展途上
↓網目が分かりますか?立体的な絵柄になります
・
二つを並べて見比べると、さらに違いが際立ちます。ぜひ画像をクリックして、大きなもので見比べてください。
これまでコーリン鉛筆を収集する際にもキャラクターものは避けていたのですが、桐野鉛筆製作所さんでお話を伺い、2つの印刷方法のことを知ってからは、これらキャラクターものにこそ鉛筆技術が詰まっていることに気がつきまして。鉛筆売り場で、軸をしげしげと眺め、時にニヤニヤする、怪しげな人になってしまいました(笑)。
さて、前振りが長くなってしまいましたが、次回ではいよいよ印刷製版の実際の工程についてのお話になります。お楽しみに!がんばれ、私!
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コメント
先日はどうもでした!
私はあの後、伊東屋に寄ってカードやらを沢山買い込みましたよ(モロに影響され過ぎ 汗)
キャラクター鉛筆にも沢山の技術が詰まっているのですね。
フィルム転写のガムおまけも懐かしい...
一生懸命こすったのにちょっと失敗したりして、すんごい悔しかったのを思い出しました(笑)
がんばれ!kero556さん!!
投稿: とめ | 2008年6月 7日 (土) 18時21分